ダイエットで失敗しがちなカロリー問題
急に秋めいてきましたね。朝晩は涼しく、秋の虫の声も聞かれるようになりました。
減量のためのダイエットを試みている方にとっては少し心配な時期でもあるのではないでしょうか。
そう、それは「食欲の秋」だからです。
涼しくなると食欲がむくむくと湧き上がり、つい、たくさん食べたくなってしまいます。
甲状腺疾患の方は体重の増加に悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
減量のためにダイエットをし、なかなか食べられないと思うと、毎日が食欲との辛い戦いになってしまいます。
カロリーを減らしても痩せない理由
カロリーを気にするあまり「食べたいもの」を優先して食べていませんか?
スイーツを食べたい、でもカロリーが高いから太ってしまう。
こういった問題を解決するために「スイーツを食事がわりにする」といった食べ方をしていませんか?(辛党の方のポテトやから揚げが食事代わりというケースも同様です)
うすうす気付いているかもしれませんが、これはダイエットには逆効果です。
こういった食べ方をしていると確実に太ります。もしも体重が減ったとしたら、それは「隠れ肥満」の状態になっただけで、決して健康的に痩せた訳ではありません。
甘いものだけを食べていると、血糖値は急上昇し、脂肪をどんどん蓄えるようになってしまいます。
このような食生活で脂肪が増えていないという方は、身体がエネルギーを極力使わないように節約している状態になっています。こちらも健康に良いとは決していえません。
砂糖単独では代謝が上手く回らないのです。代謝が上手く回らないために、とりあえず脂肪がどんどん作られてしまうのです。
ダイエットには栄養素密度の高い食事を
栄養素密度という言葉をご存知ですか?栄養密度と呼ばれることもあります。
栄養素密度とは「栄養素成分の含有密度」のことです。いわば、「カロリーを摂取するごとにどれだけの栄養素がとれるか」を意味しています。
カロリーが高く、ビタミンやミネラルがほとんど含まれない食品は栄養素密度が低い食品です。「砂糖たっぷりのスイーツを食事代わりにする」場合、食事の栄養素密度が低いといえます。食事をとったとしても、レトルトカレーやインスタントラーメン等は脂質が多く他の栄養素がほとんど摂取できないために栄養素密度の低い食事といえます。
その反対に加工のされていない、玄米や全粒粉、魚や肉、野菜、果物にはビタミンやミネラル、食物繊維、その他にも良質な栄養素が豊富に含まれています。これらを食べることでカロリーだけでなはなく、多くの栄養素を同時に摂取することができるため、栄養素密度の高い食事となります。
砂糖単独では代謝がうまくまわりません。その反対に栄養素密度の高い食品には代謝を上手く回すためのビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
橋本病・甲状腺機能低下症、バセドウ病服薬治療中の方がダイエットを成功させるためにすべき優先順位とは?
スイーツだけを食事代わりにした場合と、野菜や玄米、魚などを中心にした食事では、たとえカロリーが同じであっても、後者のような栄養素密度の高い食事は太りにくいのです。
細かい栄養素について考える前に、まずはできるだけ加工の少ない自然な状態の食品を選び栄養素密度の高い食事をしっかりと食べることがダイエットの初めの一歩です。
食生活を一度にがらっと変えることは困難です。変えたとしても続かなければ意味がありません。
まずはお菓子の量を減らして野菜も食べる、白米を玄米に変えてみるなど、自分にとって無理のないところ、続けられるものを選んでみましょう。
甲状腺疾患を発症すると代謝に大きな影響を与えてしまいます。服薬治療だけを受けていてもなかなか体重のコントロールはできません。
栄養素密度の高い食生活をできるところから始めてみましょう。