
冬が訪れ、寒さが厳しくなる季節になりました。体調管理が重要になるこの時期、自己免疫性甲状腺疾患(バセドウ病・橋本病)をお持ちの方に向けて、食生活のポイントをお伝えします。
1. 食中毒に注意し免疫系を守る

甲状腺疾患は免疫異常を伴うため、体調が不安定な時期は免疫を過度に刺激しないことが大切です。
体調が不安定な時期は食中毒リスクを避けるために、生ものの摂取に注意しましょう。冬に旬を迎える牡蠣は、亜鉛が豊富で免疫調整に役立つ栄養価の高い食品です。冬の食の楽しみと言えば牡蠣という方も多いでしょう。生牡蠣は体調が安定している際に食べましょう。
生食用の牡蠣は加熱用の牡蠣よりも衛生基準が厳しいため、加熱調理をする際も、生食用を選び、しっかり加熱して食べると、さらに安心です。
2. 体温を保ち、エネルギー不足を防ぐ

甲状腺ホルモンはエネルギー代謝を調整するため、特に橋本病・甲状腺機能低下症の方は代謝が低下し、寒さに弱い傾向があります。エネルギー不足を防ぐために、以下のポイントを意識しましょう。
- 適度な炭水化物を摂る(玄米、根菜類など)
- 良質なタンパク質を意識(鶏肉、魚、卵、豆類など)
- 温かい料理を増やす(スープ、煮込み料理、鍋物、味噌汁、お粥など)
特に朝食をしっかり食べることで、体温の低下を防ぎ、一日を元気に過ごせます。
3. 冬に意識したいビタミンDの摂取
冬場は日照時間が短くなるため、ビタミンDの不足に注意が必要です。ビタミンDは、免疫機能の調整にも関与しており、自己免疫疾患の管理に重要な栄養素です。
ビタミンDを補う方法
- 食品から摂取:鮭、いわし、卵黄、きのこ類
- 日光を浴びる(天気の良い日は軽い散歩を)
- 必要に応じてサプリメントを活用(主治医や管理栄養士と相談の上、適量を摂取)
まとめ:冬の食生活で免疫と代謝をサポート
冬場は、寒さで体調を崩しやすい季節です。食中毒に注意し、体調の優れない時は、新鮮な食材を十分に加熱して食べましょう。また、消化に負担をかけない温かい食事、ビタミンDの不足にも注意しましょう。しっかり食べて寒い季節を健やかに乗り切りましょう。
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参考文献
Kim CY et al. The Association between Low Vitamin D Status and Autoimmune Thyroid Disease in Korean Premenopausal Women: The 6th Korea National Health and Nutrition Examination Survey, 2013-2014. Korean J Fam Med. 2019, 40(5),p. 323-328. doi: 10.4082/kjfm.18.0075.
(2020年11月22日参照)