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花粉症とバセドウ病—花粉症対策に役立つ栄養アプローチ

花粉症とバセドウ病—花粉症対策に役立つ栄養アプローチ
花粉症とバセドウ病—花粉症対策に役立つ栄養アプローチ

バセドウ病は甲状腺ホルモンの過剰分泌を特徴とする自己免疫疾患ですが、意外にも花粉症などのアレルギー症状との関連が指摘されています。特に春先の花粉シーズンになると、鼻水や目のかゆみといった症状が強く出る方も少なくありません。このような症状を緩和するためには、ヒスタミン代謝に関わる2つの酵素に注目することが、体質改善に役立つかもしれません。本記事では、これらの酵素の働きと、それに必要な栄養素を効率的に摂取する方法を紹介します。

ヒスタミンを分解する2つの酵素

DAOHNMTはどちらもヒスタミンの代謝に関わる重要な酵素です。

DAO(ジアミンオキシダーゼ)

 主に腸管で働き、食事由来のヒスタミンを分解します。

 

DAOの活性が低下すると、体内のヒスタミン濃度が上昇し、アレルギー症状が悪化する可能性があります。

HNMT(ヒスタミン-N-メチルトランスフェラーゼ)

主に肝臓や中枢神経系で働き、内因性ヒスタミンを代謝します。

 

HNMTの機能低下は、気道過敏性やアレルギー症状の悪化と関連しています。

 

それぞれの役割分担があるものの、互いに補い合うように作用しており、どちらかの活性が低下すると、他に負担がかかってしまう恐れがあります。

花粉症対策に役立つ栄養素と効率的な摂取方法

花粉症対策に役立つ栄養素と効率的な摂取方法
花粉症対策に役立つ栄養素と効率的な摂取方法

ヒスタミン代謝に関与する2つの酵素、DAOHNMTの働きをサポートする栄養素は、タンパク質、ビタミンB6、亜鉛、銅、ビタミンB群などです。

  

一例として、 

良質なタンパク質の摂取源となる食品は、肉や魚、卵、乳製品等です。

 

ビタミンB6は、魚や鶏むね肉、バナナ等に豊富に含まれています。

 

亜鉛は、牡蠣や牛肉、ココアなどに豊富に含まれています。

 

ココアは銅が豊富に含まれる食品でもあります。

 

これらの栄養素は、ヒスタミン代謝を直接、または間接的にサポートします。

 

栄養バランスの良い食事のなかで、これらの栄養素についても意識してみましょう! 

日常生活で実践するポイント

ヒスタミン制限食

食品の中にはヒスタミンそのものが多く含まれるものがあります。

 

例えば、発酵食品や干物などにはヒスタミンが多く含まれます。食事中のヒスタミン量を控えめにすることで、体内のヒスタミン負荷を軽減できます。

腸内環境の改善

DAOは腸管で作られるため、腸内環境の改善が酵素の活性化に役立ちます。

 

食物繊維や乳酸菌を習慣的に食生活に取り入れてみましょう。 発酵食品は腸内環境の改善に役立ちますが、長期間発酵させたものはヒスタミン量が増えている恐れがあるために注意が必要です。

腸のバリア機能を維持する

腸のバリア機能を保つことは、体内にアレルゲンの侵入を防ぐ重要な対策です。腸内環境を改善する栄養素に加え、良質なタンパク質や野菜を取り入れた栄養バランスの良い食事がバリア機能の維持や改善に役立ちます。  

調理法の工夫

長時間の加熱など、調理法によっては、花粉症対策に役立つ栄養素の栄養価が低下してしまいます。加熱のし過ぎに注意しましょう。

さらなる知識を深めるには

バセドウ病と花粉症の関係、そして栄養によるアプローチの詳細については、「花粉症とバセドウ病」で、より詳しく解説しています。

  

日々の健康管理に役立てていただければ幸いです! 

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